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ヒスタミンH1-拮抗薬の働き・注意点・副作用について

公開日: : 最終更新日:2015/11/26 未分類


ヒスタミンH1-拮抗薬はヒスタミンの作用を抑制する薬です。
主にアレルギー症状の治療に用いられ、その効果には定評があります。
ヒスタミンH1-拮抗薬はどういった働きをもつ薬なのでしょうか。

ヒスタミンH1-拮抗薬とは

ヒスタミンは肥満細胞でつくられ、生体組織に多く含まれる活性アミンのことを言います。

肥満細胞のなかでヘパリンと結びつくことで活性化することはありませんが、熱傷や外傷、薬物などの影響によって活性化して浮遊することがあります。

ヒスタミンH1-拮抗薬はそのヒスタミンの働きを抑制する作用をもった薬剤のことで、単純に抗ヒスタミン薬と呼ばれることもあります。

主にアレルギーの治療に用いられる薬で、特に鼻水などのアレルギー症状に効果を発揮します。

酔い止め薬や花粉症の薬、総合感冒薬などに、この成分が含まれていることもあります。

ヒスタミンH1受容体拮抗薬には2種類あり、第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれ区別されます。

先に登場した第一世代抗ヒスタミン薬は副作用が出やすいといった欠点があったため、それを改善した第二世代抗ヒスタミン薬の開発に至ったのです。

アレルギーのなかでI型(アナフィラキシー型)と呼ばれるものは、抗原 + IgE抗体が肥満細胞などにあるIgE受容体に働きかけることで、ロイコトリエンやセロトニン、ヒスタミンなどの物質が放出されることで発症します。

ヒスタミンは血管を押し広げる働きをもち、この働きによって鼻水やくしゃみといったアレルギー症状が引き起こされます。

風邪によるアレルギー症状も、同じメカニズムで起こります。

この働きで重要な役目をもつヒスタミン受容体はH1受容体といい、ヒスタミンH1-拮抗薬は受容体の働きを抑制することでアレルギー症状を緩和します。

そのため、アレルギーや風邪、それ自体を完治させる力はありません。

ヒスタミンH1-拮抗薬の種類

ヒスタミンH1-拮抗薬の第一世代H1拮抗薬は、クレマスチンやクロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなどがあります。

第二世代H1拮抗薬としては、ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)、アレロック(オロパタジン)、アゼプチン(アゼラスチン塩酸塩)、ジルテック(セチリジン塩酸塩)、セルテクト(オキサトミド)、ニポラジン(メキタジン)、アレグラ(フェキソフェナジン)アレジオン(エピナスチン塩酸塩)、エバステル(エバスチン)などが挙げられます。

これらは主に結膜炎やアレルギー性鼻炎、じんましんなどの症状の改善に利用されます。

ヒスタミンH1-拮抗薬の取り方

ヒスタミンH1-拮抗薬の種類によって、用法や用量は異なります。

たとえばアレグラはアレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を軽減させる作用があるため、花粉症の改善などのために処方されることが多い薬です。

眠気などの副作用が起きにくいため、仕事などで車の運転をする人の多くはこの薬が処方されます。

この薬には30mgと60mgの2種類の規格があり、成人の場合は60mgを処方されることが多く、通常は1回1錠1日2回服用します。

一般的に医療機関で薬を処方される場合、朝食後と夕食後に服用することを推奨されます。

食前に服用したほうが効果が出やすいという説もありますが、それほど効果に違いがないこと、忘れてしまう人が多いことから、一般的には食後に服用することになります。

ジルテックは一般的には1日1回1錠ですが、アレルギー症状が強く出ている場合は2錠まで増量されることもあります。

眠気などの副作用が出やすくなりますが、その分効き目もあらわれやすくなります。

アレルギー性鼻炎の改善に効果のあるザジテンは、錠剤やカプセルのほか、ドライシロップなどがあります。

ドライシロップは顆粒状もしくは細粒の薬で、甘みや香りがついているので子供でも飲みやすいとされています。

そのまま飲んでもいいですし、水に溶かして飲んでもいいでしょう。

ヒスタミンH1-拮抗薬の副作用

ヒスタミンH1-拮抗薬は中枢神経に働きかけるため、眠気が引き起こされることがあります。

そのため、服用したあとは工作機械やバイク、自動車など危険がともなう作業はできれば避けるべきです。

特にアルコールを飲んだあとに服用すると、強い眠気をもよおすので注意が必要です。

第一世代抗ヒスタミン薬では特にこの副作用があらわれやすく、この副作用を利用して乗物酔いの薬がつくられることもあります。

ヒドロキシジンは昔から乗物酔いとして利用されており、そのほかジフェンヒドラミンなども睡眠改善薬として市販されるにいたりました。

乳幼児の場合は眠気のほかに、興奮やけいれんといった症状が起こることがあり、より気をつける必要があります。

割合としてはごくわずかですが、肝機能障害や発疹などの副作用があらわれることがあります。

アレグラは眠気を感じる副作用はほぼ見られず、まれに吐き気や頭痛が生じることがあります。

重い副作用はほとんどあらわれることはありませんが、服用が長期間にわたる場合は肝機能検査などを定期的に受けたほうがいいでしょう。

重い副作用としては、倦怠感や咳、口内炎、発熱、喉の痛み、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色、めまい、血圧低下、意識が薄れる、気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しいといったものが挙げられます。

こういった副作用はまれで、ほとんどの人は副作用があらわれることはありません。

しかし、体質によっては副作用が起こることはあり得るので、薬を服用している期間は自分の体の変化に目を向けておく必要があります。

なんらかの異変が生じたら、服用をいったん中止して担当医に相談することが大切です。

自分の判断で薬の服用をし続けるのは危険なので、絶対にやめましょう。

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