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花粉:抗原(アレルゲン)の特徴や対策

公開日: : 最終更新日:2015/11/03 抗原

スギ花粉などが原因の花粉症を発症する人は増加傾向にあると言われ、社会的な問題のひとつとなっています。
花粉によって起こるアレルギー症状にはどういったものがあるのでしょうか。

たくさんある花粉の種類

花粉症の原因となる植物は日本国内では複数あり、その種類は多彩です。
花粉症と言えばスギを思い浮かべる人が多いように、スギは日本国内の花粉症の原因でもっとも多いとされています。
年によってピーク時期は多少異なりますが、関西から九州にかけては1月頃から飛散がスタートし、2月下旬~3月中旬にピークを迎えます。

東北の場合は少し遅めで、1月下旬から飛散が開始されて3月にピークを迎え、北海道は3~5月に飛散が開始されますがその量はごくわずかです。
スギ花粉は主に春先にピークを迎えますが、秋も春ほどは量は多くないですが、飛散することがわかっています。

そのため、人によっては秋になってから花粉症の症状が出ることもあります。
スギと飛散時期が重なり、その量も多いと言われているのがヒノキです。
関西はヒノキが多く植林されているため、ヒノキによる花粉症が多いと言われています。

中部から九州にかけては3~4月、関東は2月、東北は4月が飛散量が多いとされています。
北海道も5~6月に飛散しますが、スギ花粉と同様に量はごくわずかです。
あまり知られていませんが、ハンノキ属のカバノキも花粉症の原因となる植物です。

関東は3~4月、関西は3月、北海道は3月中旬~5月初旬に飛散が多いでしょう。
カナムグラやヨモギ、ブタクサ、イネ科の植物も、花粉症の原因となり得ます。
特にイネ科の植物は長い間飛散し続けることから、スギ花粉に続いて発症者が多いと言われています。

イネ科は5月と8月の2度のピークが見られ、4~10月にかけて飛散がつづきます。
北海道や東北では5~9月に飛散が見られ、ほかの地域と比べてやや期間が短めです。
ブタクサは日本全国で飛散しますが、その期間は9~10月までとそれほど長期化しません。

ブタクサは道ばたの溝や河川敷などによく見られる野草で、国内に広く分布しています。
ヨモギはブタクサと同じキク科に属しており、飛散時期も非常に近いですが、飛散時期は短めです。

花粉症の症状

スギやヒノキ、ブタクサなどが飛散時期を迎えると、花粉が人間ののどや鼻、目の粘膜に付着します。
人間の体は花粉などの異物が入り込むと、異物に対抗するためのIgE 抗体が生成され、IgE 抗体は肥満細胞の表面につきます。
再び入り込んできた花粉がIgE 抗体と結びつくと、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が出されます。

そして鼻づまりや鼻水、くしゃみ、目のかゆみといった症状が起こります。
花粉症によって起こるくしゃみは連続するのが特徴的で、1日に幾度となく出るようになります。
風邪に似た症状ですが、花粉症は短期間で治ることがなく、花粉症のシーズンいっぱい症状があらわれます。

鼻水は水に近く、サラサラとしており、風邪を引いたときに出るような黄色い鼻水になることはありません。
花粉はのどを介して気管に侵入すると、痰の出ない空咳が起こる場合があります。
症状が悪化すると気管支の粘膜が腫れてしまい、喉の痛みやときには呼吸困難が起こるケースもあります。

花粉が皮膚に付着すると肌荒れが起きる、あるいは耳に入ることでかゆみが生じることもあります。
頭の重さや倦怠感、集中力の低下、不眠といった全身症状があらわれることもあるため、たかが花粉症とあなどることはできません。

花粉症への対処

花粉症への対策として、重要なのができるだけ花粉を避けると言うことです。
晴天で風が強い日は花粉の飛散量が増え、さらに昼前から午後3時にかけては1日のうち特に飛散量が多い時間帯です。
その時間はできるだけ外出を避けることが望ましいですが、むずかしい場合は帽子やゴーグル、メガネ、マスクなどを身につけて花粉から身を守るようにしましょう。

ニット製の衣服は花粉が付着しやすいので、花粉の飛散量が多い時期は避けるべきです。
凹凸がすくない、すべすべとした素材の服は花粉が付着しにくいので、そういった衣服を選ぶのがおすすめです。
花粉の飛散量が多い日は、なるべく窓やドアを開けないようにします。

家のなかにも花粉が舞っていることがありますが、それを取り除くには空気清浄器が有効です。
掃除をするときに花粉が空中を舞うことがあるので、いきなり掃除機をかけるのは避けるべきでしょう。
あらかじめ畳やフローリングは拭き掃除をしておいて、掃除機をかけるという手順がおすすめです。

カーテンやソファーも花粉が付着していることがあるので、掃除機をつかって吸い込み、家具は濡れぞうきんできれいにします。
外出して家に帰るときは入る前に服などに付着した花粉を払って除去しましょう。
いくら用心してものどや鼻、目に多少は花粉がついている可能性はあるので、うがいや手洗いを徹底することも大切な対策です。

布団を外に干すときは、取り込むときに花粉を払うようにし、表面は掃除機ですって花粉が残らないよう工夫しましょう。
花粉の飛散時期や量、花粉が多い日、エリア、時間帯などをあらかじめ調べておくと、対策がとりやすくなります。

最近は新聞やテレビはもちろん、インターネット上にもリアルタイムの飛散状況を確認できるサービスが展開されているので、それらでチェックしておくといいでしょう。

ブタクサやイネ科が原因で花粉症が起きている場合も、対処次第で症状を軽減することができます。
スギ花粉は広範囲に飛散しますが、イネ科やブタクサの飛散範囲はそれほど広くありません。

原因となる雑草がある場所をある程度特定できるのなら、自分で刈る、あるいは土地の所有者に頼むなどして対策することができます。
河川敷などに生えている場合は、所轄の官庁に働きかけるなどすると、刈り取ってもらえる場合があります。

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