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自己免疫性内耳障害の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

自己免疫性内耳障害の原因

自己免疫性内耳障害は免疫担当細胞もしくは自己抗体によって起こる、内耳の障害のことを言います。
自己免疫性内耳障害を発症すると、難聴やめまいなどが起こります。
原因は免疫担当細胞もしくは自己抗体と言われていますが、それについては複数の説があります。

そのひとつが、なんらかの内耳障害によってサイトカインが誘導され、継続された免疫反応が起こって内耳に障害が起こるというものです。
サイトカインは免疫システムを担う細胞から分泌されるたんぱく質で、一部の細胞に情報伝達するものを指します。
サイトカインにはたくさんの種類がありますが、免疫や炎症と関わりの深いものが大多数だと言われています。

細菌やウイルスが内耳と同じ抗原をもつため、抗体あるいはT細胞が内耳での障害を引き起こすという説もあります。
さらに、免疫系の遺伝素因の影響を受けて内耳障害が発生しやすくなる、内耳抗原がなんらかの現任で外部に漏れだしてしまったときに内耳が異物だと誤認されたために障害が起こるといった説もあります。
いずれにしても、自己免疫性内耳障害についてはまだ解明にいたっていないことも多く、はっきりしたことはわかりません。

自己免疫性内耳障害の症状

自己免疫性内耳障害の症状として蝸牛症状が起こることがあります。
蝸牛症状は進行性感音難聴に分類され、耳鳴りが同時に起こるという特徴をもちます。
蝸牛症状はめまいに伴う症状として、よく知られています。
自己免疫性内耳障害では変動性や両側性という特徴が見られることもあります。

人によっては前庭症状という症状が見られることもあります。
前庭というのは内耳に存在する、平衡感覚をつかさどる器官です。
三半規管によって感知された情報は、内耳神経を介して脳幹へと伝達されます。
その仕組みによって、わたしたちは体のバランスを維持することができます。

前庭症状は、感覚あるいは脳への伝達に障害が生じることで起こるものです。
この症状が起きると平衡感覚が消失して、体のバランスをとることがむずかしくなります。
そのため、斜頚・斜視、眼振、転倒などの症状が起こりやすくなります。

自己免疫性内耳障害によって必ずしも、この前庭症状が起こるわけではありませんが、およそ半数の患者に見られると言われています。
また、自己免疫性内耳障害以外の自己免疫疾患を合併する、もしくは他の自己免疫疾患の症状の一部であることがあとから判明するということもあります。

自己免疫性内耳障害の検査

自己免疫性内耳障害は、生理学的検査や現病歴、病状などから総合的な診断がなされます。
内耳自己抗体の存在を確認する血液採取も、診断のために大切な検査のひとつと言えます。

自己免疫性内耳障害の治療

自己免疫性内耳障害の治療では、ステロイドホルモンを用いた方法を行うのが一般的です。
ステロイドホルモンはステロイド骨格とも言われる構造をもつホルモンで、糖質コルチコイドや鉱質コルチコイドなどいくつかの種類があります。
ステロイドホルモンには免疫抑制作用があるため、自己免疫性内耳障害の治療に効果を発揮すると言われています。
ただし、副作用のリスクがあるので、医師の指導のもと慎重な使用が求められます。

ステロイドホルモンが効かない場合は、免疫抑制剤の使用が検討されます。
免疫抑制剤は本来は抗がん剤として用いられていた薬剤でしたが、少量ですぐれた免疫抑制効果があることがわかっため、自己免疫性内耳障害やほかの免疫が関わる疾患の治療に用いられるようになりました。
免疫抑制剤は免疫に関係する細胞の分裂や増殖を阻害することで、免疫反応を抑制するという働きをもちます。
ただし、効果がえられるまでに数週間要する場合もあるという難点もあります。

また、ステロイドと同様に副作用のリスクは存在するので、体調の変化には気をつける必要があります。
そういった治療に効果が見られない場合は、抗腫瘍壊死因子、抗悪性治療薬、血漿交換療法などの治療法が試されることになります。

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