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類天疱瘡の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

類天疱瘡の原因

類天疱瘡は皮膚に水疱性皮疹が生じる自己免疫性皮膚疾患のひとつで、高齢者に多く見られます。
近年の高齢化によって、日本国内では類天疱瘡を発症する人が増加傾向にあると言われています。
かゆみが伴う浮腫性紅斑や痒疹や皮膚掻痒症があらわれる、もしくはこれらの初期症状なしで急に大きな緊満性水疱が体幹や四肢にあらわれることもあります。

人間の皮膚は表皮や真皮などで構成されていますが、その境目にある基底膜には接着因子のヘミデスモソームが存在します。
そのヘミデスモソームの構成たんぱくであるBP230とBP180に対する抗体が生成されることで、類天疱瘡は起こると言われています。
自己抗体が類天疱瘡抗原に結びつくことで、皮膚に障害が起こって水疱が生じます。
症状の程度は抗体の量などによって、変わってきます。

天疱瘡と類天疱瘡は療法とも水疱やびらんが生じる自己免疫性疾患に分類されますが、実は違うものです。
類天疱瘡は天疱瘡と比べると重傷度が低く、死にいたることはほとんどありません。
また、天疱瘡とちがって皮膚が広範囲にわたってはがれるといった症状があらわれることもあまりないようです。
両者の治療方法は基本的には同じですが、薬剤の量などが異なることがあるので、正確な診断が必要となります。
また、天疱瘡は国の特定疾患として認定されていますが、類天疱瘡は特に認定されていません。

類天疱瘡の症状

類天疱瘡の主な症状は水疱ですが、なんらかの前兆もなく、急に出現することがほとんどです。
水疱はかゆみをともない、時間が経過するにつれて増加していきます。

軽度な状態だと水疱が小さく赤みを帯びているため、湿疹との区別がつきにくいと言われています。
水疱の周囲の皮膚は赤く変化し、炎症状態となります。

水疱が口内に生じることはまれで、できたとしても軽いものなので、すぐになおります。
水疱ができている場所以外の皮膚は、見た目上の変化はありません。

類天疱瘡の検査

類天疱瘡の診断では、症状の確認だけでなく、検査もあわせて行われます。
皮膚の一部を切り取って組織検査を行い、水疱が生じている箇所を顕微鏡を用いて調べます。

水疱が生じているのが表皮の下であれば、類天疱瘡の可能性が高まります。
蛍光抗体直接法で基底膜に免疫グロブリンの存在を確認することも、診断をするうえで大切なことです。
血液検査では、蛍光抗体法間接法が行われます。

血液検査の最近の主流はELISAという免疫学的検出方法ですが、類天疱瘡の場合でも一定確率でマイナスが出てしまうことがあるため、精度の面で問題がまだあります。
こういった検査と臨床症状によって、診断は総合的に行われます。

類天疱瘡の治療

類天疱瘡が軽度の場合は、治療をしなくても完治することはありますが、数ヶ月~数年という長い期間を要することがほとんどです。
そのため、大多数の人は薬によって治療を行います。

多くのケースでステロイド薬を高用量投与することで、比較的短期間で症状はおさまります。
ステロイド薬は副作用の懸念があるため、副作用に対応した薬が併用されることがあります。
ステロイド薬はずっと同じ量を投与するのではなく、症状の変化を見ながら少しずつ減らしていきます。

ニコチンアミドとミノサイクリンもしくはテトラサイクリンを併用することで、症状が改善することもあります。
重傷度が高い場合は、アザチオプリンもしくはシクロホスファミドの投与が検討されます。
比較的新しい治療法としては、免疫グロブリンを静脈投与するというものがあります。

優れた効果が期待でき、しかも安全性も高いと言われているため、治療の主流になりつつあります。
免疫グロブリンを用いた療法は、これまでの薬物療法で効果があらわれなかった患者に対して特に有効だと言われています。
現時点では保険適応の対象外ですが、将来的に保険適用がされる可能性は十分にあります。

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