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常性白斑の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

尋常性白斑の原因

病名に含まれる「尋常性」というのは「ありふれた」といった意味で、その名が示すとおり、尋常性白斑は比較的よく見られる症状だと言われています。
完治がむずかしい皮膚病のひとつとされ、発症する確率は人口の1~2%ほどだと言われています。
日本国内の発症者は、およそ120~240万人とされています。
尋常性白斑は後天性の病気で、皮膚の色が局所的に抜けて白く変化します。
皮膚の1番外側にある表皮には、メラニン色素を生成する色素細胞が存在します。
それが消失あるいは、減少することによって、皮膚の色が抜けて白く変化してしまいます。
どうして色素細胞が消失するかということは諸説あるものの、はっきり解明されているわけではありません。
皮膚で活性酸素を取り除く働きが弱まって色素細胞が破壊される、色素細胞に対抗する自己抗体が生成されて色素細胞を攻撃して消失する、神経異常によって引き起こされるといった説がありますが、特定されていないというのが現状なのです。
尋常性白斑は後天性疾患に分類されますが、環境的要因で発生する可能性もわずかにあるということが指摘されています。

尋常性白斑の症状

尋常性白斑は、生後数年から数十年に間に発生することが多いと言われています。
皮膚の色が局所的に抜けて、白く変化するというのが尋常性白斑で見られる特徴的な症状です。
白く変化する箇所、場所はいろいろで、最初は小さな白い点のようだったのが、時間の経過とともに広がることもあります。
白くなった場所とはまったく違う場所の色が急に抜けるといったこともあるようです。
下着やベルトなどで締め付けることが多い場所、靴などですれることが多い場所などに症状が出やすいとも言われています。
頭部に白斑が生じると、その場所の頭髪から白髪が生えることもあります。
尋常性白斑は、白斑の出方によって、いくつかの種類に分類されます。
体の左右どちらか一方にだけあらわれるタイプが「分節型」、体の両側にあらわれるタイプが「汎発型」、皮膚の一カ所のみに症状があらわれるものが「限局型」というように、それぞれの特徴によって分けられます。
分節型は小児もしくは30歳以下の若年層が発症しやすく、一定範囲の皮膚分節内に早い段階で拡大します。
数ヶ月から1年ほどで新たに発生することはなくなりますが、これまで生じた白斑はそのまま残ります。
ごくわずかですが、数年後に再び拡大することがありますが、同皮膚分節内に少しの白斑が生じる程度でおさまります。
ひとつの皮膚分節だけに白斑が生じることがほとんどですが、いくつかの皮膚分節に発生するケースもあります。
小児期に発生した分節型の尋常性白斑の場合、思春期を過ぎたころには一定割合で自然退縮するとも言われています。
分節型以外の尋常性白斑は、あらゆる年齢で発症する可能性があります。
多くは沈静期と増悪期を繰り返しながら症状が悪化し、最終的に白斑が全身に広がるケースもあります。
増悪期にはケブネル現象が引き起こされることが多く、下着などの締め付けがきつい場所を中心に、脂漏性皮膚炎などの炎症症状が起こりやすい前額髪際や耳後部、腋窩などに発生します。

尋常性白斑の検査

尋常性白斑かどうかを診断する際には、Wood lampという紫外線照射装置が用いられます。
Wood lampは手動操作機器で、皮膚に紫外線をあてることで、白斑の状態をこまかく観察することができます。
これだけでも診断には十分とされていますが、さらに皮膚検査などが行われることもあります。
皮膚検査では、白斑が生じている部分にメラニン形成細胞があるかどうかを確認します。
白斑が生じている場所はすべて確かめる必要があるため、場合によっては口腔粘膜や生殖器なども検査対象となります。
尋常性白斑は春から夏にかけて日光が当たりやすい部位にあらわれるのが一般的です。
問題のない皮膚は日焼けによって色が濃い状態へ変化しますが、尋常性白斑の場合は白い状態からかわりなく炎症を伴う日焼けになることが多いとされています。
こういった特徴を有するかどうかも、診断の決め手のひとつとなります。
汎発型の場合、甲状腺の検査を実施すると病気が発見されるケースもありますが、その頻度はごくわずかだと言われています。
尋常性白斑だということがはっきりしたら、さらに血液検査なども実施して症状に合った治療が進められていくことになります。

尋常性白斑の治療

尋常性白斑はなおすことがむずかしい場合もあるので、地道に治療を継続していくことが大切となります。
分節型白斑の場合は固定期の手術療法が行われる割合が多く、非分節型白斑の場合は早い段階でステロイドやタクロリムスの外用、PUVAやナローバンドUVB照射などの治療が行われるのが一般的です。
非分節型白斑の場合は手術を実施して一時的によくなっても、症状が再発することが多いので、手術はしないほうがいいとも言われています。
外用治療では活性型ビタミンD3やタクロリムス、ステロイドなどが用いられます。
活性型ビタミンD3はステロイド、もしくは各種光線治療と併用されるのが一般的です。
タクロリムスは汎発型尋常性白斑に用いられる傾向にあり、顔に生じた白斑に特に効果を発揮すると言われています。
ステロイドは尋常性白斑の治療でもっとも利用される薬剤で、すぐれた効果が期待されます。
しかし、皮膚萎縮などの副作用のリスクがあるため、長期にわたって使用する場合は注意しなければいけません。
光線療法ではPUVA療法が用いられることが多かったですが、最近ではNarrow band UVB療法(NB-UVB)の登場により、効果が高まったとともに簡単に治療を進めていくことができるようになりました。
Narrow band UVB療法は限られた周波数の紫外線のみを患部に照射することができるため、より高い効果をえることができるのです。
どこの病院でもできるというわけではありませんが、以前よりは利用しやすくなったと言われています。
エキシマライト照射も効果が高いと言われていますが、現段階では機器が普及しきれておらず、受けるのは困難と言えます。
薬物療法や光線療法などの保存的療法を行っても、症状が改善されない場合があります。
そういった場合は外科治療が検討されます。
外科治療は特に分節型尋常性白斑に効果を発揮すると言われており、培養表皮移植術や吸引水疱による表皮植皮術、点状植皮術、培養メラノサイト植皮術などが実施されます。
これらは特殊な手術に分類されるため、実施できる施設は限られます。
体の片側だけに白斑が見られる場合は、表皮の移植手術が有効だと言われています。
尋常性白斑の症状が広範囲に見られる場合は、問題がない皮膚を脱色する場合があります。
数ヶ月にわたって10-20%のモノベンゾン軟膏という薬をつかうと、正常皮膚が脱色され、数年で非可逆性の色素脱失の状態となります。
ただし、長期にわたって使用すると接触皮膚炎になる恐れがあるとともに、日光にあたることで色素がもとに戻る可能性が指摘されています。
白斑が目立つ場合は、化粧で目立たなくさせるという方法も有効と言えます。
パーフェクトカバーやダドレス、カバーマークといったメーキャップを白斑に用います。
尋常性白斑を発症すると精神的な苦痛を感じる人も多く、白斑を少しでも目立たなくさせることで、そういった精神的な苦痛を軽減できるというメリットがあります。
進行性白斑の場合は、治療によって症状がおさまっても、時間が経つと症状が再びあらわれるようになります。
しかしできたばかりの白斑は薬が効きやすいので、できるだけ早く対処することが重要となります。
こまめに新しい白斑ができていないか全身を調べて、早い段階で見つけられるようにしましょう。
現時点では薬などで完全になおすことはむずかしいですが、白斑が目立たないようにコントロールすることは可能です。

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