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乾癬の薬や有効な方法の特徴や注意点

公開日: : 最終更新日:2015/11/27 乾癬

ヒュミラの効果と副作用

乾癬の治療などでヒュミラという薬が用いられることがあります。
この薬はどういったものなのでしょうか。

ヒュミラの効果

免疫に関係する物質はさまざまなものがありますが、そのひとつが「TNFα」というたんぱく質です。
この物質は炎症や免疫との関係性が深いサイトカインのひとつで、生体を保護するという重要な働きをもちます。

体に必要な物質ではありますが、TNFαの分泌が活発になりすぎると、サイトカインのバランスに乱れが生じた病気のリスクが高まります。
TNFαにはそれ事態が組織や皮膚を刺激して炎症を誘発するだけでなく、炎症を発生させるほかのサイトカインの生成を促進して、間接的に炎症状態へと導く働きがあります。
つまり、TNFαというのは炎症の原因となるサイトカインの「司令塔」のような役割を担っていると言えるのです。

乾癬の場合、TNFαの分泌量が多くなって、皮膚の炎症が起こると考えられています。
乾癬にはさまざまな病型がありますが、その多くはTNFαが関係していると言われています。
そのため、乾癬の治療においては、TNFαの働きを抑制して炎症を沈静化することが重要となります。

ヒュミラはTNFαをターゲットとしたこれまでにないような薬剤で、生物学的製剤とも言われています。
生物学的製剤というのはバイオテクノロジーと言われる最新の技術によってつくられた薬のことで、生物が生み出すたんぱく質を薬の原料として用いているのが最大の特徴です。
ヒュミラは炎症の原因であるTNFαの働きを抑制して、症状を軽減させます。

通常、TNFαは受容体と結合することでさまざまな症状をもたらしますが、その前に受容体がヒュミラの成分と結合することで、それを防ぐことができます。
このヒュミラの登場によって、従来の治療ではなかなか改善がむずかしかった尋常性乾癬や関節症性乾癬による皮膚症状、関節症状などを緩和させることができるようになりました。
特にこれまで治療が困難だった頭や爪といった部位にも、ヒュミラは効果を発揮します。

ヒュミラの副作用

ヒュミラは乾癬の治療に高い効果を発揮しますが、副作用のリスクもあるので注意が必要です。

ヒュミラは注射で投与するため、針を刺した箇所に腫れや赤みが生じることがあります。
副鼻腔炎や上気道感染といった感染症のリスクもあり、感染すると風邪に似た症状が確認されます。

肝不全や黄疸、劇症肝炎、肝機能障害などもヒュミラによる副作用に含まれます。
尿が褐色に変化する、食欲不振、白目や皮膚が黄色く変化する、倦怠感、発熱、意識の低下などが確認された場合は要注意です。
B型肝炎を発症したことがある人はリスクが高いので、あらかじめ医師に伝えるようにしましょう。
肺炎や敗血症、結核などが副作用として起こることがあります。

アレルギー症状として、熱感や皮膚のかゆみ・赤み、口内異常感、発疹、発熱などが起こる場合もあります。
脱髄疾患という病気になる副作用も確認されています。

これは神経繊維が局所的に破壊されてしまう病気で、よく知られているものとしては多発性硬化症が挙げられます。
多発性硬化症となると排尿障害や手足の麻痺、しびれ、視力低下などの症状が見られます。
患者自身が脱髄疾患を発症した経験がある場合、あるいは家族に脱髄疾患だと診断された人がいる場合は医師に相談しましょう。

投与によってアナフィラキシーショックが起こることもあり、その場合は吐き気や血圧低下、呼吸困難などが投与30分以内に起こります。
血液に含まれる血小板や赤血球、白血球が部分的に、あるいはすべて少なくなる血液障害も副作用のひとつです。
間質性肺炎として全身倦怠感、息苦しさ、発熱、咳などがあらわれる場合もあります。

ループス様症候群という、自身の体を対象とした抗体が出現して、紅い斑点、筋肉痛、関節痛などの症状が起こるケースもあります。
ほかにも考えられる副作用やリスクは存在するので、医師と十分に相談するようにしましょう。

ネオーラルの効果と副作用

ここではネオーラルの特徴について紹介します。

ネオーラルの効果

ネオーラルはもともとは臓器移植による免疫反応の抑制を目的に開発された内服薬です。
乾癬にも効果があることがわかり、これまでたくさんの人がネオーラルを用いた治療を行っています。
この薬は血液を構成する物質のひとつである白血球に作用して、炎症の原因である物質の生成を抑制します。
それによって免疫をコントロールすることで、乾癬による症状を軽減します。

これまでは腎臓の状態悪化といった副作用が問題となって、重篤な症状が出ている人に限定してネオーラルは用いられていました。
しかし、乾癬の場合はごく少量でも確かな効果がえられることがわかったため、症状が軽度の患者にも用いられるなったのです。
ネオーラルによる治療では、重篤な症状があらわれている場合は、皮膚の状態が改善されるまではやや多めに服用します。

症状が改善されれば薬の量を少なくし、そのまま一定量で服用を継続します。
症状が中程度あるいは軽度の場合は最初から少量を服用し、症状が改善されればいったん服用を中止します。
その後は塗り薬などで状態を維持して、症状があらわれはじめたらネオーラルを短期間服用して状態を改善します。
ネオーラルの服用回数は人によって異なり、1日2回、あるいは1回飲むのが一般的です。

ネオーラル服用のメリットは、従来の治療と比べて皮膚の状態が改善しやすいという点です。
ネオーラルによる治療効果が十分にあらわれるようなら、塗り薬の量は少しで済むので、塗る手間が省けるという利点もあります。
背中や頭部などは自分では塗りにくいので、そういった場所に症状があらわれている場合も塗る回数が少なくて済むので楽です。

ネオーラルの副作用

ネオーラルの副作用としては、脳や代謝系、造血器、腎臓、肝臓、膵臓などに生じる障害が挙げられます。
人によってはしびれや頭痛、胃腸障害などが起こる場合があります。
また、薬の服用を長期的に継続すると、免疫が抑制されて感染症のリスクが高まることも知っておきたい副作用のひとつです。
横紋筋融解症や血小板減少、溶血性貧血などが起こる場合があり、中枢神経障害の症状があらわれることがあります。

そのほか、毛が濃くなる、はぐきの腫れ、尿酸の増加、腎臓の状態悪化、血圧上昇などの副作用が起こる可能性があります。
毛が濃くなるという副作用は大人よりも小児のほうがあらわれやすい傾向にあります。
また、因果関係がはっきり証明されているわけではありませんが、ネオーラルを服用している人で心不全などの重篤な循環器障害が起こったというデータもあります。
長期的にPUVA療法をつづけていた乾癬患者が服用することで、皮膚癌を発症するリスクが高まるという説もあります。

さまざまな副作用があるうえに、併用薬による相互作用も多く見られる薬剤でもあります。
そのため、薬の効き目が強くあらわれすぎる、あるいは併用することで薬の効果があらわれにくくなる場合があります。
ネオーラルは薬の成分がどの程度血液中に入っているかによって、服用量を決定する必要があります。
患者に適した薬の量を決めるため、また副作用のリスクを軽減するためには定期的な血液検査が必要となります。
また、膵臓や腎臓、肝臓、尿、血液などの検査を定期的に受けておくと安心です。

グレープフルーツはネオーラルの血中濃度を高める場合があるので、服用している期間は果物、それが含まれるジュースなどは口にしないようにしましょう。
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品はネオーラルの血中濃度を下げる恐れがあるので、服用している期間は口にするのを避ける必要があります。

授乳中の女性が服用する場合はその期間は授乳を中止するとともに、医師の指示にきちんと従うことが大切です。
乳児や新生児などが服用する場合は、医師と副作用のリスクについてよく相談しましょう。

光線療法

光線療法は乾癬の治療において、比較的用いられることの多い治療法です。
光線療法にはいくつか種類があり、それぞれ特徴があります。
ここではこの光線療法について解説していきます。

光線療法とは

光線療法は紫外線療法とも言われる、さまざまな病気の治療に用いられる方法です。
紫外線には免疫の働きを弱体化させる働きがあり、これを利用して免疫を抑制して症状をやわらげます。
紫外線を放出するランプを乾癬による症状が出ている部位に当てることで、症状緩和を目指します。

紫外線には複数の種類があり、乾癬の治療ではUVA(長波長紫外線)、UVB(中波長紫外線)が利用されるのが一般的です。
皮膚に悪影響を及ぼしにくいこと、そして皮膚の細胞増殖や炎症を抑制する働きが強いことがその理由として挙げられます。
光線療法は用いる紫外線の種類によって、UVAを使用する「PUVA(プーバ)療法」、UVBを使用する「UVB療法」「エキシマライト」「ナローバンドUVB療法」など細分化されています。

また、症状が広範囲にわたって見られ外用薬を塗るのが困難な場合は全身照射を行う、あるいは外用療法によって改善が見られない皮疹に部分的に照射するといったように、紫外線が当たる範囲は自由に変更することができます。
光線療法をどの程度行うかは光線療法の種類や照射する範囲によってちがってきますが、入院の場合は1週間に4~5回、通院の場合は1週間に2~3回というのが一般的で、20回を1クールとして実施されます。

PUVA(プーバ)療法

光線療法のひとつで、紫外線の吸収を高めることを目的に、紫外線に反応しやすいソラレンと呼ばれる薬を投与したあとにUVAを1~2時間照射という療法をPUVA療法といいます。
ソラレンは外用薬として患部に塗る場合、内服薬として飲む場合の2通りがあります。
この薬の効果は一定時間継続するため、照射後12時間は日光に当たらないように過ごすことになります。

衣服やサングラスの着用など、期間中は日光に当たらない工夫が必要です。
UVAの照射量が多いと日焼け症状があらわれるケースもあるので、慎重に照射量をコントロールする必要があります。
はじめは1週間に2~3回ほどの頻度で実施され、状態が改善されたあとはその状態を維持するために1~2週間に1度ほどの頻度で継続していくのが一般的です。

液状のソラレンを溶かしたお湯につかったあとに、UVA照射を行うバスPUVA療法という方法もあります。
この方法はソラレンの効き目が長続きしないため、日光に当たらないようにすることはないでしょう。
PUVA療法に限りませんが、長期間にわたって光線療法を受けるとシミやソバカスなどの色素沈着が増加することがあります。

照射頻度が多ければ多いほどその傾向は強く、場合によってはがんの発生につながる恐れもあります。
そのため、光線療法は乾癬の予防として行うのは控え、あくまでもあらわれている症状の改善に用いられるべきです。
外用療法などと組み合わせて、治療を進めていくことが大切となります。

ナローバンドUVB療法、エキシマライト、UVB療法

これらの療法は50cm距離をとったところから、UVBを照射します。
ナローバンドUVB療法やエキシマライトはUVBのなかでも乾癬への治療効果が確かだと言われ、さらに日焼けの要因となる有毒物質が除去されています。
ナローバンドUVB療法やエキシマライトはUVB療法よりも確実な効果が得られ、さらにPUVA療法のように薬剤を事前に用いなくても利用できるため、治療の主流になりつつあります。

エキシマライトは局所的に光線を照射するというもので、改善に時間がかかる皮疹にピンポイントで照射することができます。
その特徴から、ターゲット型光線療法とも言われます。
照射回数は1週間に2~3回が一般的で、眼の近くに皮疹が見られる場合は紫外線防護眼鏡などを身につけたのちに照射します。

エドガーケイシー療法

エドガーケイシー療法というのは、その名の通りエドガー・ケイシーという人物が提唱した療法で、乾癬をはじめとしたさまざまな病気に効果を発揮すると言われています。
ここではそのエドガーケイシー療法についてくわしく解説していきます。

エドガーケイシー療法とは

この療法では血液やリンパ液などの体液循環、食事をきちんと消化吸収すること、十分な休息、体内に蓄積した老廃物を適切に排泄することという4つの柱を重要視しています。
特に排泄はとても大切で、体内に老廃物が溜まると病気にかかりやすくなるため、きちんと排泄する必要があると説かれています。
エドガーケイシー療法ではその排泄方法として食事のほか、コロニクス(浣腸)やリンゴダイエット、ひまし油温熱パック、スチームバス、オイルマッサージ、首だしサウナなどを推奨しています。

特にエドガーケイシー療法ではマッサージが重要視されており、誰でも実践できる方法のため、多くの人が取り入れたとされています。
この療法ではヒマシ油やピーナッツオイル、オリーブオイルなどを用い、マッサージを行います。
それぞれのオイルは異なる働きをもち、ヒマシ油は免疫系に、ピーナッツオイルは筋骨格系に、オリーブオイルは皮膚などの免疫系にいいと言われています。

病気や症状によって適したオイルが用いられますが、一般的にはオリーブオイルとピーナッツオイルを同じ割合で混ぜたものが推奨されています。
より皮膚への吸収を高めたいときは、5%ほどの羊毛脂を混ぜます。
このオイルは体のいたるところに塗ることができますが、特にいいと言われているのが背骨に沿った肌です。

寝る前あるいは入浴後に、背骨に沿ってオイルを塗りましょう。
背骨の両側には内臓の働きを司る神経節があると言われ、そこをマッサージによって刺激することで全身のコンディションが整えられるとされています。

エドガーケイシー療法では食事に関しても、重要視しています。
現在の体の状態は今まで口にしてきたものと考えてきたことの統計だという考えから、食事に関しても食べるべきものと控えるべきものを提唱しています。

エドガーケイシー療法と乾癬

乾癬は皮膚の病気ですが、エドガーケイシー療法では皮膚にあらわれているのは結果でしかなく、原因は消化器にあるという考え方をしています。
十二指腸や小腸の腸壁がうすくなることで、単糖類にまで分解不可能な炭水化物、あるいはアミノ酸にまで消化されていないたんぱく質が薄く変化した腸壁から体内に侵入し、それを体が異物と判断してアレルギー反応が起こっていると、エドガーケイシー療法では考えています。
乾癬の要因が薄く変化した腸壁にあるという考え方から、治療には腸壁に厚みをもたせることが重要視されています。

また、腸壁に厚みをもたせる途中段階に腸壁に入り込む消化がむずかしい食べ物を食事から取り除くことも、エドガーケイシー療法においては大切なこととされています。
腸壁を薄く変化させた原因と考えられる、骨格のゆがみや体内毒素も改善が必要です。
毒素の排泄としては、腸内洗浄やヒマシ油によるパックが推奨され、それを定期的に行うことが重要だと言われています。

また、それと同時に食事療法も進められていきます。
揚げ物や牛肉、豚肉は基本的には食べないこと、腸壁を介して侵入しやすい唐辛子やコショウ、パプリカ、ピーマン、ジャガイモ、トマト、ナスなども控えます。
腸壁を守るためにはサフラン茶やニレ茶などのハーブティーが有効とされているため、それらを飲むようにします。

特にニレ茶は乾癬の治療に効果を発揮すると言われているので、こまめに飲むようにしましょう。
エドガーケイシー療法によって乾癬の状態がよくなる人は多いと言われていますが、なかには乾癬が悪化したように見える場合があります。
しかし、その状態になっても治療をつづけることで腸壁に厚みが戻り、皮膚の状態もよくなると言われています。

鉱石イオン療法

乾癬に効果があると言われる民間療法として、鉱石イオン療法です。
これはどういった方法なのでしょうか。

鉱石イオン療法とは

鉱石イオン療法は通常は体に取り込みにくいミネラルをイオンという形で吸収するという民間療法で、乾癬の改善にも効果があると言われています。
用いられる鉱石はトルマリンが多く、このトルマリンは電気石とも呼ばれています。

トルマリンをネットに入れて、湯船に入れておくと体が温まりやすくなり、乾癬が生じた皮膚もなめらかに整えられると言われています。
トルマリンは外部から力を加えるとマイナスイオンを放出させると言われており、これにより美肌効果や血行促進といった効果が得られるのではないかと考えられています。

鉱石イオン療法で期待できる効果

鉱石イオン療法では溶け出したさまざまな成分によって、自律神経が正常な状態に整えられると言われています。
そのため、人間が本来もつ自然治癒力が高まって、乾癬が改善しやすい状態となるとされています。
乾癬は治療が長期化しやすく、かつ薬による副作用のリスクがあるため、患者は苦痛やストレスを感じやすくなります。

そういった状況は自律神経にも悪影響を及ぼしやすく、それが治療の妨げとなってしまうことがあるため、鉱石イオン療法などによってストレスや苦痛をうまくやわらげることはとても大切です。
天然の鉱物からはマイナスイオンが放出されているため、それがストレスによって弱った心身にいい影響を及ぼすと言われています。

鉱石の成分が溶け込んだお湯にゆっくりと浸かりリラックスすることで、ストレスに負けない体作りができます。
鉱石は衛生面に気をつけていれば基本的には新しいものに取り替える必要はなく、半永久的に使用可能です。
そのため、1度購入すれば長期間つかえるので、鉱石イオン療法は経済的な方法とも言えるでしょう。

もちろん、乾癬患者だけでなく、一緒に暮らす家族も入浴できます。
乾癬は人を介してうつる病気ではないので、お湯をかえる必要はないでしょう。

乾癬に有効な漢方薬

さまざまな病気の治療として漢方薬は用いられますが、乾癬の治療として漢方薬を利用する人も少なくありません。
漢方薬での感染治療にはどういったものがあるのでしょうか。

乾癬と漢方薬

乾癬は中国では「銀屑病」と呼ばれ、皮膚の状態が悪化することから血に熱がこもっている状態だと考えられています。
これを血熱と呼びますが、中国の皮膚科ではこの症状に対する漢方薬が処方されます。
乾癬の要因としては「風・寒・湿・熱・毒」といった外的要因、そして素体不足(体質)・七情内傷(ストレス等)・飲食不節(食事の不摂生)などが組み合わされることで起こると考えられています。

漢方薬が処方される場合は、乾癬によって起こっている症状だけでなく、患者それぞれの体質を考慮したうえで適した漢方薬が選ばれます。
乾癬の程度や状態によってどんな漢方薬が処方されるかは変わってきますが、服用することで症状が改善されることは少なくありません。
完治がむずかしく、長期間の治療が必要な場合が多い乾癬ですが、漢方薬が合うと完治する人もいます。
漢方薬の効果を最大限に活かすためには、食生活なども見直すことが大切です。

刺激物や甘い食べ物、辛い食べ物は体に熱がこもりやすくなってしまうため、治療中は控えたほうが無難だと言われています。
高カロリー、高タンパクの食事も、一般的に避けるべきだと言われています。
漢方では体内で消化吸収に至らなかったものが、そのまま皮膚に症状としてあらわれると考えています。

そのため、消化吸収のいい食事をすることが大切となるのです。
アトピー性皮膚炎などは不適切な食事によって症状がひどくなることが珍しくないですが、乾癬の場合は2~4週間後に症状があらわれると言われています。
中国の皮膚科では乾癬治療の一環として、魚や肉といったたんぱく質を避けて白米と温野菜を食事の中心とすることが推奨されています。

乾癬に効果があると言われる漢方薬

漢方薬は基本的には病気の種類と、その人の体質や状態に合わせて処方されます。
そのため、ひとりひとり適した漢方薬は異なりますが、ここでは乾癬に効果があると言われる漢方薬について一例として紹介します。
実際に漢方薬を利用する場合は、専門医や薬剤師とよく相談して適したものを処方してもらうようにしましょう。

乾癬に効果を発揮すると言われている漢方薬のひとつに、「温清飲」があります。
この温清飲は体を温める作用があり、乾燥肌やガサガサとした肌の改善に効果があると言われています。
女性特有のトラブルである月経異常や生理不順の治療にも使用されることが多く、血流を正常な状態に整えながら状態を改善します。

「十味敗毒湯」という漢方薬も、乾癬の改善に効果を発揮すると言われています。
この漢方薬は特に肌に生じたかゆみの緩和に効果があり、化膿状態となった肌を沈静化する作用もあると言われています。
その名の通り、体に蓄積した毒素を体外へと排出させて、乾癬が起こりやすい体質を改善させる効果があるとされています。

肌に湿気がこもって患部がじゅくじゅくとじっとりとしてしまった場合は、「消風散」という漢方薬がおすすめです。
また、血行が悪化してホルモンバランスの悪化が影響している乾癬の場合は、「桂枝茯苓丸」という漢方が適していると言われています。
この漢方薬は冬に起きやすいしもやけなどの症状にも用いられ、肌の状態を正常化する効果が期待できます。

ダイエットに効果があると広く知られている「防風通聖散」も乾癬の治療に適しているとされています。
防風通聖散は体がもつ代謝機能を安定させる作用があると言われ、乾癬の改善のために用いられる場合があります。

漢方薬を飲んでどの程度症状がおさまるか、あるいはどれくらいの期間で効果があらわれるかといったことは人によって異なります。
一般的に漢方薬はゆるやかに効果があらわれる傾向にあるため、すぐに効果があらわれなくても一定期間は継続することをおすすめします。

乾癬に有効なサプリメント

乾癬の治療は医療機関で処方される外用薬、あるいは内服薬によって行われるのが一般的です。
しかし、サプリメントを同時に利用することで、場合によっては効率よく状態を改善していくことができます。

水溶性ビタミン

乾癬の治療にいい効果をもたらすと言われているのが、水溶性ビタミンであるビオチンです。
この成分は乾癬はもちろん、アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギーによって起こる炎症を緩和させる作用があると言われています。
ビオチンは体のなかで生成されていますが、それでは不十分な場合があり、乾癬発症者は特に足りていないとされています。
ただし、とあるデータによるとアメリカではビオチンが不足して炎症状態となる人は全体のおよそ半数ほどとされており、ビオチンを補充したからといって全員が乾癬が治るとは限りません。

ビオチンのサプリメントを半年間程度飲むようにして、状態に変化がないようならビオチン不足による発症ではないと考えるべきでしょう。
また、サプリメントはあくまでも補助的な役割のものなので、普段の食事からも意識的に栄養素を摂ることが大切です。
ビオチンはさまざまなものに含まれますが、卵や乾燥大豆、牛レバーなどは含有量が多い食品として知られています。

ビタミンD3

外用薬として利用されることも珍しくないビタミンD3は、皮膚がもつターンオーバーを正常な状態に整える働きをもちます。
この成分は日の光に当たることで体内で生成することが可能ですが、紫外線を長時間浴びると肌トラブルの原因となります。
また、普段の食事から必要量を摂取するのはむずかしいことから、サプリメントを利用する人は少なくありません。

乾癬を発症した人の皮膚では細胞が異常増殖して、ターンオーバーが極端に短縮されています。
ビタミンD3にはそれを正常な状態に導く作用があるため、乾癬の改善に効果があると考えられているのです。
サプリメントを利用する場合は、医師に相談したうえで飲むようにしましょう。

乾癬に有効らしい乳酸菌

研究によって、乳酸菌にはさまざまな効果があることが近年わかってきました。
健康や美容のために、乳酸菌が含まれる食品を食べるようにしているという人も少なくないでしょう。
乳酸菌には乾癬の症状への効果があるとされていますが、どういったものなのでしょうか。

乳酸菌とは

オリゴ糖などの糖を活用して乳酸などのさまざまな酸を生成する最近のことを、総じて乳酸菌と呼びます。
乳酸菌は細菌の生物学的な分類で特定の菌種を指し示すのではなく、その性質に対して名前がつけられたものです。
発酵によって糖類からたくさんの乳酸を生成して、なおかつ悪臭の要因となる腐敗物質が生成されないものを、通常は乳酸菌と呼びます。

乳酸菌は発酵の方法によってさらにこまかく分類され、乳酸だけを最終産物として生成するホモ乳酸菌、そして酢酸やアルコールなど乳酸菌以外のものを一緒に生成するヘテロ乳酸菌に分かれます。
また、細菌の形から、球状の乳酸球菌、そして桿状の乳酸桿菌に分かれることもあります。
ただし、こういった名称は便宜上用いられるのみにとどまります。

乳酸菌は自然界に広く分布する細菌で、人間の体内にも生息しています。
人間の体内に存在する乳酸菌としては、腸球菌のひとつであるフェカーリス菌、各種のビフィズス菌、アシドフィルス菌などがよく知られており、これらは善玉菌に分類され、それらがもたらす働きはプロバイオティクスとも呼ばれます。
腸内に生息する乳酸菌はビフィズス菌を増殖させ、腸内の有用菌を増やすという役割を担っています。
また、乳酸や酢酸を生み出し、腸の運動を促して有害菌が増えるのを抑えるという働きもあります。
乳酸菌をたくさん含む食品としては乳酸飲料、チーズやヨーグルトなどの発酵乳製品が有名です。

キムチやピクルス、漬け物などの発酵食品にも多くの乳酸菌が含まれ、マッコリやメンマといった食品にもわずかながら乳酸菌が含まれています。
乳酸菌を利用して発酵させることで、食品の味や香りが変化します。
乳酸によって食品のpHが酸性に近づくことで、腐敗や食中毒の原因になるさまざまな微生物の繁殖を抑制して、食品の長期保存を可能にします。

みりんや醤油なども発酵食品のため、乳酸菌が含まれていると誤解されがちですが、実はこれらの食品には乳酸菌は含まれません。
醤油などは製造過程で大豆を発酵させますが、乳酸菌ではなく麹菌や酵母の力で発酵させます。
そのため、乳酸菌がつかわれることはないのです。

そのほかにも、ナタデココはナタ菌、納豆は納豆菌、パンはイースト菌というように、製造工程に発酵があっても乳酸菌を利用していないものはいくつもあります。
もちろん、それぞれ健康にいい食品ではあるので、バランスよく取り入れることは大切です。

乳酸菌による効果

乳酸菌にはさまざまなものがありますが、そのうちの「NTM048株」という乳酸菌に含まれる菌体外多糖が免疫機能のトラブルによって起こる乾癬の症状を軽減させる効果があることがわかっています。
NTM048株はエンドウ豆から単離させた乳酸菌で、免疫力の強化や免疫疾患によって起こる炎症を抑える効果があることが判明しています。
これはまだマウス実験の段階ですが、将来的には人間の感染治療に役立つ可能性は十分にあります。

乳酸菌には整腸作用をはじめとしたさまざまな健康効果が実証されており、注目される物質のひとつと言われています。
最近は乳酸菌によって生成される物質にもなんらかの効果が期待できると、注目されています。
NTM048株が生み出すネバネバ成分である「EPS」にも免疫力の強化や炎症を抑制する効果があることがわかり、免疫機能のトラブルによって起こる皮膚疾患である乾癬の症状を軽減することが期待されます。

今後さらに研究が進むことで、NTM048株が食品などに応用される可能性は十分あります。
そういったものが発展することで、乾癬の治療にも役立てるようになるはずです。

乾癬に有効らしいどくだみ

どくだみは乾癬の治療に効果があると言われているもののひとつです。
どくだみをつかったお茶やローション、入浴剤などを活用することで、症状の軽減に成功した人は少なくありません。
どくだみにはどういった効能が期待できるのでしょうか。

どくだみの効能

どくだみは漢方薬にも利用される、植物です。
「十薬」と呼ばれるほど、どくだみはさまざまな病気の改善に効果があると言われ、古くから珍重されてきました。
どくだみは乾癬のほかにも、動脈硬化や湿疹、にきび、腫れ物、蓄膿症などの症状軽減に効果があると言われています。

どくだみを利用するうえで注意が必要なのが、どくだみを生葉のまま利用するか、あるいは乾燥させてから利用するかによって、得られる効果がちがってくるということです。
生葉にはデカノイルアセトアルデヒドと呼ばれる成分があり、これは殺菌作用が強い成分としてよく知られています。
デカノイルアセトアルデヒドには殺菌のほかに、皮膚組織再生や消炎、抗菌などの作用も含まれています。
そのため、にきびや水虫、あかぎれ、いぼ、火傷、シミなどの改善に効果を発揮すると言われています。

生葉の利用方法はさまざまで、そのままの状態で患部に貼り付ける、あるいはどくだみの葉をすりつぶして生じた汁を患部に塗るというった方法が一般的です。
手軽な方法としては、ドクダミ成分が入った化粧水やローションの利用やどくだみ酒を飲むというのもおすすめです。

このデカノイルアセトアルデヒドという成分は、どくだみの葉を乾燥させると消失します。
しかし、葉や花にはフラボノイドのひとつであるクエルシトリンという成分が含まれ、これは乾燥させても消失することはありません。
この成分には胃炎や糖尿病、動脈硬化、高血圧、血管の強化、利用作用などの効果があると言われています。
クエルシトリンを取り入れる方法としては、乾燥したどくだみをお茶として飲む、お風呂に入れてつかうというのが一般的です。

乾癬がなぜ起きるのかという根本的な原因はまだ解明に至っているとは言えませんが、生活習慣や食生活の乱れ、ストレスによって、体内の毒素が皮膚に悪影響を及ぼすのではないかと考えられます。
そこでどくだみ茶を飲んで、体内に蓄積した毒素を強い利尿作用で排出させるのは乾癬にもいい影響を与えるのではないかと言われています。

また、どくだみローションをつかって患部の炎症を落ち着かせ、肌の保湿機能やバリア機能を強化することで症状の改善が期待できます。
どくだみには副作用のリスクなどもないため、安心して使用できるのもうれしい点だと言えるでしょう。

どくだみの活用方法

どくだみにはさまざまな利用方法がありますが、手軽に取り入れやすいものとしてはどくだみ風呂がおすすめです。
生葉を適当なサイズにカットしたら、それを水を張った鍋に入れて中火で煮ていきます。
沸騰したら弱火、あるいはとろ火にして煮立たせないように注意しながら15分ほど煮ます。

十分に煮たら火を止めてざるをつかって、葉を取り除いていきます。
液体を風呂にいれたら、そのままお湯を張ればどくだみ風呂の完成です。
どくだみをそのままお風呂に入れてもいいですが、事前に処理をしておくと有効成分が抽出しやすいので入浴前に準備しておくといいでしょう。

日々のスキンケアにどくだみ化粧水をつかうのもいい方法です。
市販のものをつかってもいいですが、どくだみ化粧水は自分でつくることもできます。
乾燥させたどくだみの葉をガーゼにくるんで米焼酎に3ヶ月程度つけ込みます。
十分につけ込んだらグリセリンなどを好みで加えれば、どくだみ化粧水は完成です。

取り出した葉は入浴剤としても再利用可能です。
どくだみには副作用のリスクはないと言われていますが、乾癬治療でつかわれる薬との相性の問題があるので念のため注意しておいたほうがいいでしょう。
使用にあたっては医師に相談し、問題がないとわかったうえで使用することが大切です。

乾癬に効果のある温泉と入浴方法

温泉はさまざまな効能があるとされ、日本では古くから病気の療養などに利用されてきました。
温泉のなかには乾癬の改善に効果があると言われているものもあります。

乾癬治療にいいと言われる温泉

ナトリウム塩化物泉(弱アルカリ性高張性低温泉)やナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉(弱アルカリ性高張性高温泉)といった泉質の温泉は、肌に負担をかけづらく、温泉成分が体内に染み渡りやすいと言われています。
豊富に含まれるホウ素や重曹は皮膚を清潔に整えて、殺菌効果にもすぐれていると言われ、乾癬やアトピー性皮膚炎の改善に効果的とされています。

また、天然ガスや石油とともにわき出してくる温泉は、適度な油分を含みます。
油分に含まれるタールという成分は抗炎症作用が強く、乾癬やアトピー性皮膚炎にいい効果をもたらします。
メタケイ酸やメタホウ酸、マグネシウムなどが多く含まれるため、皮膚にいい影響を及ぼすこともわかっています。

入浴方法

温泉につかる場合は、温度があまり高くなければ長めに入浴しても問題はありません。
ただし、たくさん入浴する、あるいは長時間入浴すればそれだけ症状が改善されるとは限らないため、自分が気分良く過ごせる入浴時間の範囲で温泉を楽しむようにしましょう。

湯治をスタートさせて数日で、湯あたりの症状があらわれる場合があります。
1日の入浴時間が長いと頭の重さや気分の悪さ、食欲不振、眠気、全身倦怠感などの症状があらわれる場合があるので、注意が必要です。
また、皮膚炎や関節痛の悪化など局所的に体調が悪化することもあるので気をつけたほうがいいでしょう。
こういった症状は1日ほど入浴を中止することで少しずつ回復することがほとんどなので、それほど心配する必要はありません。

また、乾癬やアトピー性皮膚炎を抱えた人が湯治をする場合、最初は入浴することで以前よりも状態が悪くなることがあります。
しかし、これは一時的なものなので、時間の経過とともに少しずつ改善されることがほとんどです。
不安な人は主治医に相談するなどしておくと、安心して利用することができます。

温泉につくとすぐにでも入ってみたくなるものですが、少し休憩をしてから温泉を利用するようにしましょう。
長い移動時間によって人間の体は不安定な状態になっているので、1時間ほど休息をとってから入浴することが大切です。

入浴前後に食事をとると、血液の循環に変化をもたらすため、体調を崩すきっかけとなります。
特にお酒を飲んでから温泉に入るのは体によくないので、避けるようにしましょう。
お酒を飲む場合は少なくとも2時間ほどは空けてから、温泉を利用することが大切です。
乾癬患者はもともとお酒をとることはやめたほうがいいとされているので、気をつける必要があります。

体力の低下や過度の疲労によって、温泉入浴時になんらかの感染症を発症するケースがあります。
特にアトピー性皮膚炎や乾癬の患者は皮膚のバリア機能が大きく低下しているため、感染症へのリスクが高まっています。
感染を予防するためには、体に負担をかけないことがなによりも大切です。
睡眠が十分とれていない、あるいは体の調子がよくないといった場合は、入浴を控える、短時間の入浴にする、入浴回数を少なくするなどして感染症予防につとめましょう。

乾癬の湯治には油分が含まれる温泉が望ましいとされていますが、時間帯によっては油の量が多いことがあります。
乾癬には油は悪影響を与えないとされていますが、炎症やかゆみなどのなんらかの異変が生じたら、入浴を控えたほうがいいでしょう。

いきなり1日に何回も入浴するのではなく、少しずつ回数や時間を増やすなどして体を慣らしていくことが大切です。
湯治は短期間ではあまり効果が得られない可能性があるので、できれば数週間程度は滞在してゆっくりと皮膚の状態を整えていくことをおすすめします。
また、温泉は公共の場なので、かけ湯をきちんとするなどマナーを守るようにしましょう。

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