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IgE値の検査の基準値やわかる事

公開日: : アレルギーの検査


アレルギー検査で重要視されるのが、IgE値に関する検査です。
ここでは、その詳細について見ていきましょう。

IgEとは

IgEというのは免疫グロブリンEのことで、ほ乳類にだけ見られる糖タンパク質のことを指します。
1966年に日本人によって、ブタクサへのアレルギーを保持する患者の血清からIgEを精製されました。
なぜEがつくかというと、この抗体が紅斑(Erythema)を引き起こすことからだとされています。
IgE分子は2つの重鎖と軽鎖によって構成され、2つの抗原結合部位をもっています。

人間の体には細菌やウイルスなどの異物が体内に侵入してきた際には抗体が生成され、異物を撃退しようとする免疫という仕組みを備えています。
この免役システムはわたしたちにとって欠かせない仕組みですが、花粉や食品など人間の体に悪影響を及ぼさないものに対しても、有害物質と判断して攻撃を加えることがあります。それによってさまざまな症状が起こることを、一般的にアレルギー反応と言います。
体のなかに呼吸あるいは食物の摂取によって、異物が入り込むことがあります。

それを防ごうと血清中にはIgD、IgE、IgG、IgA、IgMといった抗体が生成されます。
このなかでアレルギーと深く関わっている抗体が、IgE抗体です。
このIgE抗体が体のなかに生成されて増殖した際に、再び抗体が生成されるきっかけとなった抗原が侵入すると、急激に反応し、さまざまなアレルギー性疾患が生じます。

IgE抗体は粘膜や皮膚にたくさん存在するマスト細胞の表面に、アンテナのように存在します。
再度なんらかのアレルゲンが入り込んできて、このIgE抗体のアンテナに接触して結びつくことで、マスト細胞内に存在するヒスタミンなどの化学物質が急激に放出します。
それによってかゆみなどの症状が引き起こされるのです。

IgE値検査とは

アレルギーとIgE抗体は密接な関わりがあるため、アレルギーの検査ではこの値について調べます。
血液検査で出されたIgE値は、血液中にIgEがどの程度含まれているかを示しています。これを調べることは、アレルギー体質がどの程度強いのかのひとつの目安となります。
一般的なアレルギーの検査では、「非特異的IgE」と「特異的IgE」で項目が分類されています。花粉やカビ、ダニなど、各アレルギーの発症しやすさを示しているのが特異的IgE、全体的なアレルギーの発症しやすさを示しているのが非特異的IgEです。

IgE値の基準値は、170(IU/mL)以下といわれています。
IgE値がこの基準値以下であればアレルギーがないと判断されるわけですが、一概にそうとも言えないのが現状です。このIgE値は個人差が非常に影響する値なので、ほかの数値のように正常値を決めづらいのです。
健康上問題のない子供であっても、成長するにつれてIgE値は変わっていきます。

生後間もない赤ちゃんはIgE抗体をあまり保持していませんが、生後6ヶ月ほどで増加をはじめて5~6歳くらいで成人とほぼ同等の数値になります。
検査をして出た数値が基準値より高いからといって、必ずしもアレルギー体質というわけではありません。ただし、大人のアトピー性皮膚炎の患者を調べると、IgE値が1万を超えることもあります。

これがIgE値の検査が行われる理由のひとつですが、この結果が治療にそのまま活かされるかどうかはわかりません。
基準値よりかなり高いというのは注目すべき結果と言えますが、この数値の高さが症状の強さに直結するとは限らないからです。また、およそ8割のアトピー性皮膚炎で高い数値が示されますが、およそ2割の人は高い数値は出ないと言うこともわかっています。

IgE値が低くても症状が重い人もいれば、反対にIgE値が高くても特別症状があらわれないという人もいるわけです。
なぜIgE値は個人差が出やすいのかというと、アレルギーはIgEによってのみ起こるわけではないからだと言われています。たとえばアトピー性皮膚炎はストレスや肌のコンディション、さまざまな刺激などいろいろな要因によって起こると考えられています。

そういった要因が複雑に絡み合ったうえに、個人の体質などの要素も加わって起こるのがアトピー性皮膚炎なのです。アトピー性皮膚炎とIgE値は密接な関係にありますが、このことのみでアトピー性皮膚炎を発症しているとは言い切れません。
そのため、ほかの検査や問診、診察などを受けて総合的に判断することが大切となるのです。

遅延型反応とIgE値

総IgE値は即時型アレルギーかどうかを判断するうえでも、意味があると言われています。
即時型アレルギーはアナフィラキシーショックや食物アレルギー、花粉症、アレルギー性鼻炎、じんましん、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などいろいろなアレルギーに関係しています。食物アレルギーのほとんどはIgE依存の即時型アレルギー反応を示しますが、アレルギー反応の中にはIgEに依存せずに時間をかけて症状があらわれるものもあります。

この発症までに時間がかかるアレルギーはアトピー性皮膚炎の一部、接触性皮膚炎や金属アレルギーの要因となります。このタイプのアレルギーは抗原と血液中の感作Tリンパ球の反応によって発症します。
抗原と反応した感作Tリンパ球からいろいろな生理活性物質が出されて、まわりの組織障害を生じさせます。
即時型は短時間で症状があらわれますが、時間がかかるタイプのアレルギーは半日~数日ほどの時間を要するので、遅延型反応とも言われてます。

こういった場合は、アレルギーの原因と推定される食物の除去、負荷試験を継続することで原因を特定できることがほとんどです。食物アレルギーの場合は非常に複雑で、複数のアレルゲンを抱えていることもあるので、いろいろな可能性を考えて除去を進めていくことが重要となります。

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