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アレルギー性喘息の気道過敏性試験でわかる事

公開日: : 最終更新日:2016/01/29 アレルギーの検査


喘息は日本国内でも比較的発症者が多い疾患で、症状に苦しんでいる人は少なくありません。
喘息の治療ではまずは状態を把握することが大切となります。
喘息に関わる検査はいくつかありますが、気道過敏性試験もそのひとつに含まれます。

気道の過敏性

喘息患者に見られる特徴として注目すべきなのが、気管支の過敏性です。
気管支が炎症状態となることで収縮が起こりやすくなり、少しの刺激でも過敏に反応するようになります。
気道の状態は目で見ることができないため、わかりにくいですが、口内炎ができた状態を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。

喘息で起きる炎症では、気管支の粘膜にむくみが生じて、白血球のひとつである好酸球、T細胞というリンパ球や肥満細胞が集結します。
それによって粘膜の細胞が剥離した状態となります。
炎症が幾度も繰り返されると繊維物質が増加し、気管支を収縮させる平滑筋が大きくなって痰のもととなる粘液の分泌量が増えます。

そして気管支壁は厚みを増し、硬く変化し、気管支の内側は少しずつ狭まっていくのです。
痰がたくさん出てくると気流の制限は激しさを増し、スムーズに呼吸することができなくなります。
こういった炎症によって気管支粘膜にはさまざまなサイトカインや化学伝達物質などがたくさん出されるようになり、気管支の過敏性が増すと言われています。

季節の変わり目やなんらかの刺激が与えられたときに喘息の症状が出やすいのは、気道に生じた炎症が慢性化しているからだと考えられます。
喘息の治療では気管支を広げることが重視されますが、同様に気道の炎症を抑制することも大切となります。

気道過敏性の進行

一般的に吸入ステロイド薬を用いると、炎症が抑制され症状も緩和されます。
しかし、吸入ステロイド薬を用いるのを中止したり、忘れてしまったりすると悪化してしまうことがあります。
薬の使用を開始すると最初に症状がある程度軽減され、つづいてピークフローなどの呼吸機能が改善されます。

この経過は半年ほどの期間で見られ、比較的時間がかかることがわかっています。
さらに気道過敏性が改善されるスピードはもっとゆっくりで、改善には半年以上かかることも珍しくありません。

症状がおさまって喘息が治ったと感じても、気道敏感性は継続されていることもあります。
そのため、治療をして改善されたからといってそこで中止すると、炎症や気道過敏性は改善されずに、再び元の状態に戻ってしまうこともあるのです。

気道過敏性試験とは

健康な人であれば問題ないようなささいな刺激によって、気管支が過剰反応を起こして気道が狭まることを気道過敏性があると言います。
気道過敏性が進む代表的な疾患と言えば喘息ですが、喘息患者の気管支は炎症状態となっているため、とても過敏になっています。

そのため、化学薬品や花粉、ほこり、排気ガス、タバコの煙、冷たい空気などの少しの刺激によって、気管支は簡単に収縮してしまいます。
その結果、空気の通りが悪化するために息苦しさなどを感じるようになります。

また息苦しさはないものの咳が長期間続くケースもあり、それは咳喘息と呼ばれます。
気道過敏性試験は、こういった喘息や咳喘息などの病気の可能性がある場合、もしくはこういった病気がどの程度改善したのかを把握するために行われる検査です。

方法はシンプルで、気管支に刺激を与える薬剤を濃度が濃いものから薄いものまで何段階か用意し、それを吸います。
濃度が高いものを吸うたびに1秒間にどの程度息が吐けるかを測定します。
薬剤を吸う前の状態を100%とし、息を吐く量が80%を下回るまで検査はつづきます。

検査途中で80%を切らない場合は、もっとも濃度の濃いものまで吸入しますが、喘息あるいは咳喘息を発症していなければ反応を示すことはありません。
検査中には気管支が収縮して呼吸がしづらくなることがありますが、状態を改善するための薬が準備されていることが多いので心配することはないでしょう。
また、検査によってなんらかの後遺症が残るリスクもないため、その点も心配することはありません。

検査は専門医の指導のもと行われ、30~40分ほどで終了します。
気道過敏性試験は空咳が主な症状である咳喘息の診断にも役立つと言われています。
咳喘息はのどがぜいぜいと言うといった喘息の特徴が見られない症状なので、診断がむずかしいと言われています。

レントゲン検査でも異常が見られず、呼吸機能を測定するスパイロメトリー検査でも機能の低下などは確認されません。
抗菌薬の効果は一時的にしかあらわれず、呼吸困難などの症状も見られません。

そのため、病名の特定にいたらず、いつまでの症状が継続するということもあります。
気道過敏性試験ではその咳喘息の診断のために有用と言われており、咳喘息の疑いがある患者に対して行われることも珍しくありません。

気道過敏性試験の注意点

喘息に関わる薬や咳止め薬を服用しているとなんらかの影響があらわれることがあるので、前日の夜から控えるようにしましょう。

ただし、薬の内服をやめたことで喘息発作が起こった場合は、気管支拡張剤の内服や吸入は行ってかまいません。
飲食や喫煙は検査がはじまる30分前には、済ませておく必要があります。
風邪など体調がよくない場合は、検査は無理に行わずに、延期したほうがいいでしょう。

気道過敏性試験の当日には、医師によって呼吸困難や喘鳴といった症状の有無が確認され、問題があると判断された場合は検査が延期される場合もあります。
気道過敏性試験は乳児や幼児の場合は、リスクを回避するために検査が実施されないこともあります。

簡単な呼吸機能測定機器であるピークフローメーターが利用できる程度に成長してれば、それを用いた検査が行われるのが一般的です。
1日のピークフロー値の変動幅を確認することで、喘息かどうかの判断材料のひとつとなります。

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