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Wegener肉芽腫症の原因・症状・検査・治療などを詳しく

公開日: : 膠原病


ウェゲナー肉芽腫症は、1939年にドイツの病理学者によって報告された疾患で、中~小血管の壊死性血管炎です。
しばしば肉芽腫(組織が集まって腫瘍のようなできもの)を形成します。
上気道の病変(鼻、副鼻腔、耳、眼)、下気道病変(気管支、肺)、全身の血管の炎症、腎臓病変が典型的です。
Wegener肉芽腫症という名称は、2012年に、多発性血管性肉芽腫症と名称が変更されました。
比較的まれな疾患で、治療を受けている患者さんは2000人程度です。
発病に男女差はなく、好発年齢は30~60代とされています。

Wegener肉芽腫症の原因

血管炎の一種とされていますが、原因ははっきりわかっていません。
しかし、この病気の血液中に抗好中球細胞質抗体(ANCA)が見出されるため、Wegener肉芽腫症の原因に深く関係しているものと考えられています。

Wegener肉芽腫症の症状

70~80%の症例は、鼻、耳、のどの症状がでます。
鼻の症状としては、鼻づまり、鼻水(悪臭を伴う)などであり、進行すると鼻の一部が壊死して鼻が低くなります。
耳の症状では、難聴、耳だれ、耳の痛みなどが見られます。
のどの症状(のどの痛み、声枯れ)は10~20%に見られます。
約半数の患者さんには、眼の症状がでます。
眼が腫れたり、よく涙が出る、物が二重に見えるなどです。
全身型の症状では、発熱や体重減少、皮膚症状、肺・腎臓の症状などが現れることがあります。

Wegener肉芽腫症の検査

Wegener肉芽腫症は頻度が少ないため、診断が困難なことがよくあります。
血液検査に存在する抗体を測定することが有用です。
鼻の病変を切り取って調べる生検も有力な診断法になります。

Wegener肉芽腫症治療

治療は、重症度に応じて薬剤を選択して、症状を治める状態を維持することを目的とします。
症状が落ち着くと、より長くその状態を維持することを目指します。
基本となるのは、副腎皮質ステロイド剤とシクロホスファミドの併用による免疫抑制療法です。
早期診断、早期治療によって予後は比較的よくなってきましたが、寛解(病状が治ったよい状態)のあとも長期の観察が必要になります。

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