*

風邪の発熱とサイトカインの関係

公開日: : 最終更新日:2016/02/18 免疫


風邪にはさまざまな症状がありますが、風邪を引いて発熱するというのは珍しいことではありません。
平熱は人によってちがうため、何度からが発熱と言えるのかは曖昧ですが、一般的に37℃を超えることを指すことが多いでしょう。
ただし、もともとの平熱が低めの場合は37℃に達していなくても、その差によって発熱と判断する場合もあります。

風邪のウイルスは外因性発熱物質のひとつに分類され、体に入り込むことで発熱が起こります。
風邪のウイルスが体に入り込むと、体に備わった免疫活性食細胞がそれに対応しようとします。
免疫活性食細胞はマクロファージや白血球などの細胞のことで、ウイルスなどの外部からの侵入者を食すように取り込みます。
この免疫活性食細胞は、サイトカインと呼ばれる物質を精製します。

サイトカインにはいくつかの種類があります。
マクロファージ炎症蛋白やインターロイキン1、腫瘍壊死因子(TNF)、インターフェロンなどがよく知られています。
サイトカインは血流に放出され、時間が経つと脳に到達します。
しかし、最終目的である脳の起床下部まで流れようとしても、途中には血液脳関門があるため、通過することは不可能です。

そのため、サイトカインは情報を伝達する働きをもつメディエイタという物質であるプロスタグランジンE2の生成を促進します。
メディエイタは必要な情報を携えたまま、視床下部に向かいます。
この物質から必要な情報の伝達を受けた視床下部の体温調節中枢は、体のさまざまな部位に体温を上昇させるよう命令します。
これにともなって、汗腺が閉じる、皮膚にある血管が収縮する、熱放散を抑制するといった活動がスタートします。
さらに筋肉を震えさせて、熱を生み出そうという働きも起こります。
こういった体の活動によって、体温は上昇します。
熱が高くなるとウイルスの活動が落ちること、白血球の働きが高まる、免疫応答が促されるといったことが、風邪によって熱が高まる理由と考えられています。

スポンサーリンク

関連記事

笑いと免疫力アップの関係とは?

テレビを見たり、本を読んだりなど、毎日一度は声を出して笑うことがあるでしょう。 この、毎日笑う

記事を読む

腸管免疫の働きや仕組み

腸管は人間にとってなくてはならない器官で、食物から取り入れられた栄養素やエネルギーを消化・吸収す

記事を読む

免疫力は健康の要です。免疫力についての基礎知識

免疫とは病気を免れることであり、体を守るために区別し排除する働きのことを免疫力といいます。 体

記事を読む

加齢と免疫力アップの関係とは?

年齢を重ねるごとに、病気にかかりやすくなっている。 そう感じる人は少なくないでしょう。 そう

記事を読む

お風呂と免疫力アップの関係とは?

ゆっくりと湯船に浸かって、数を100まで数える。 こんな風にたっぷりと入浴時間を取っている人は

記事を読む

レセプターとは

レセプターは細胞に存在し、細胞の外からもたらされるいろいろなシグナル分子を選択的に受容するたんぱ

記事を読む

B細胞と抗体による体液性免疫

免疫には抗体が関係する体液性免疫、そして抗体が関係しない細胞性免疫の2つがあります。 ここでは

記事を読む

白血球の種類と働き

白血球は血液の一成分で、細胞成分に分類されます。 外部から体のなかになんらかの細菌や異物が入り

記事を読む

免疫力アップと運動との関係とは?

「運動は体に良い」というのはよく聞く話です。 でも一概に「運動は体に良い」とはいっても、色々と

記事を読む

肥満細胞とヒスタミンの関係

肥満細胞はその形状が肥満のよう見えることから呼称されたもので、肥満とは直接的関係はありません。

記事を読む

グッドパスチャー症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

グッドパスチャー症候群(ぐっどぱすちゃーしょうこうぐ

B細胞と抗体による体液性免疫

免疫には抗体が関係する体液性免疫、そして抗体が関係しない

免疫グロブリン製剤の働き・取り方・副作用・代表的な製剤などについて

人間の体は血漿成分によってさまざまな脅威から保護されてお

リンパ組織とは

生体防御のなかで重要な役割を果たすものをリンパ球といい、

自然免疫と適応免疫

免疫にはいくつか種類があり、自然免疫と適応免疫も免疫のひ

→もっと見る

PAGE TOP ↑