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ステロイド点滴:使うケース、特徴、副作用

公開日: : ステロイド

ステロイドパルス療法

ステロイドの効果が十分でない場合、あるいは急激な発作などを鎮めるためにできるだけ早くステロイド薬の効果を発揮させたい場合に、点滴を用いる場合があります。
この方法は、生理食塩水に溶解したメチルプレドニゾロン500~1000mgを三日間にわたって点滴します。

この方法の利点は、ステロイドを大量に使うにもかかわらず、副作用が出ずに有効性が発揮されることです。
しかしながら、その反面、副作用の点で月に1回以上はできないことと、高齢者では心臓に負担がかかるなどの問題もあります。

また、感染症が引き起こされているときに行うと、症状がたちまち悪化してしまうため、感染症があるときには使えない療法です。
医師の監督のもとでの治療であれば、一時的な副作用(体重増加、顔や手足のむくみ、食欲亢進、にきび、胃腸の不快感、不眠)など一時的なものなので、特に心配はいりません。

しかしながら、糖尿病、胃潰瘍、緑内障の人は十分注意が必要です。
早期治療が重要な突発性難聴、命にかかわる発作を起こしている喘息などの場合に用いられる療法です。
また、ネフローゼ症候群(腎臓病)や全身性エリテマトーデス、膠原病などが増悪した場合でも用いられます。

一般にステロイドは最初まとまった量を摂取し、そのあと段階的に減らしていくことで高い効果を得られますので、ステロイドパルス療法と内服薬を併用することが多いです。
なお、ステロイドパルス療法は、入院して行う形になります。

アレルギーとステロイドパルス療法

アレルギーというと、花粉症や食物アレルギーが身近ですが、それ以外にも、アレルギー性肉芽腫性血管炎やアレルギー性紫斑症といった病気もあります。
どちらも、自己免疫が上手くはたらかないために起こる病気で、免疫の調節と炎症を抑えるためにステロイド薬が用いられます。

アレルギー性肉芽腫性血管炎は、チャーグ・ストラウス症候群ともよばれ、全身の動脈に壊死性血管炎を生じる病気で全身の臓器や神経に炎症があらわれます。
気管支喘息、好酸球(白血球の一種)の増加を伴います。詳しい原因はわかっていません。

血管炎症症候群のうちでは、ステロイド治療に対する反応は良好ですが、治りにくい場合、再発する場合にはステロイドパルス療法が行われます。
ステロイドの副作用が著しい場合や、ステロイドの減薬が難しい場合には免疫抑制剤をもちいます。

アレルギー性紫斑症は、皮膚、関節、消化器、腎臓などの血管が炎症を起こし、血がもれる病気です。
食物アレルギーや薬物アレルギーが原因で発症し、子どもに多くみられる病気です。
紫斑(しはん)とは、内出血のあざのことで、最初は腕や足、おしりなどであざが見られますが、数週間でどんどんあざができていきます。

ほかには関節の痛みやはれ、腹痛、下痢、吐血や下血などがみられます。
重篤な合併症として腎臓病があります。アレルギー性紫斑症の治療は一般的にはいらないといわれており、あっても対症療法です。
腎炎に注意さえすれば子供の場合、3カ月ぐらいで治っていきます。

ただし、腹痛が強い場合には入院が必要で、ステロイドの投与が行われることがあります。

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