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ハウスダスト・ダニ:抗原(アレルゲン)の特徴や対策

公開日: : 最終更新日:2015/11/06 抗原


アレルギーの原因となる物質のことをアレルゲンといいますが、アレルゲンにはさまざまなものがあることがわかっています。
そのひとつが室内塵、いわゆるハウスダストです。

室内塵はどのようなもので、どういった対策が有効なのでしょうか。

ハウスダストの特徴

ハウスダストはホコリのことを言い、特に1mm以下の目視しづらいもののことを指すのが一般的です。
ハウスダストはその名が示す通り、住宅のあらゆる場所に見られます。

細菌やカビ、タバコの煙、花粉、ペットの毛、衣類などの繊維屑、ヒョウダニの死骸や糞などさまざまなもので構成されています。
ハウスダストは非常に小さく軽いため空気中に飛散しやすく、それを吸い込むことでアレルギー症状が起きる場合があります。

ハウスダストの何割かは外から住宅に入り込んできたものだと言われています。
人間の洋服やかばん、持ち物に付着する、あるいは窓から入り込む、靴の裏の汚れとして入り込むといったように、住宅に持ち込まれる経路は多数あります。

家のなかで生じるハウスダストは、寝具や衣類などから発生する綿ぼこりがほとんどです。
ニット素材の服装が増えたり、こたつをつかったりする冬は、特にそういったホコリが生じやすくなります。

ハウスダストに含まれるダニ

ハウスダストには高確率で菌やカビ、ダニなどが含まれますが、ダニの死骸や糞は特にアレルゲンになりやすいと言われています。
ダニの大きさは種類によって異なりますが、住宅に多くいるチリダニ類で0.3~0.5mmと非常に小さく、目で確認することはむずかしいでしょう。

ダニは高温・高湿度の環境に居着きやすいため、梅雨から夏にかけての時期は急激に糞が増えます。
ダニの寿命は数ヶ月なので、秋には糞や死骸が増えます。
ダニは食品の食べこぼし、汗、フケ、垢などを栄養源として繁殖します。

湿度が高いほどダニは生息しやすくなり、水分を餌からだけでなく空気中に含まれる水分も取り入れます。
エアコンが広く普及した現代は、年間を通じて一定の温度が保たれやすく、ダニの生息に適した環境と言えます。
また、機密性にすぐれた住宅が増加していることから、湿度も保たれやすくダニが好む環境となっていると言えるでしょう。

ダニは住宅のあらゆる場所に生息しますが、特に集中している場所がいくつかあります。
そのひとつが布団で、大人が一晩にかく汗はおよそ180ccと言われ、布団はかなりの高湿度となります。
それだけでもダニが好む環境ですが、さらに人間の垢やフケ、髪の毛なども落ちるため、それを捕食してダニが繁殖しやすくなります。

カーペットや布製のソファーもダニが繁殖しやすい場所です。
混紡やウールのカーペットやソファーは吸水性に優れ湿気がこもりやすく、高湿度な環境を好むダニの生息に適しています。
畳も天然素材でできているため水分が多く含まれ、通気性もよくないためダニが生息しやすい場所です。

特に畳のうえにカーペットを敷くとより湿度が高くなりやすいうえに、ダニが隠れる場所が増えるため、よりダニが生息しやすくなります。
カーテンは空中に飛散するホコリがつきやすく、それをダニが餌とするため、ダニの繁殖を促すと言われています。
特に裾やヒダの折り山といった部分は、ホコリが蓄積しやすいので要注意です。

ダニが原因で起こるアレルギー症状

ハウスダストに含まれるダニはアレルギーの原因となりますが、ダニ自体というよりも糞や死骸が主な原因と考えられています。
結膜炎やアレルギー性鼻炎はダニによって起こるアレルギーの代表格で、くしゃみや鼻づまり、目のかゆみなどの症状が起こります。

アトピー性皮膚炎や肌のかゆみもアレルギー症状のひとつで、ダニの死骸や糞から生じるアレルゲンがバリア機能が衰えた皮膚を介して侵入し、炎症を引き起こします。
それによって、かゆみや乾燥、発疹といったアトピー性皮膚炎特有の症状が起こります。

口や鼻から吸い込んだダニの糞や死骸によって、気管支喘息などの呼吸器系のアレルギー症状があらわれることもあります。
ハウスダストアレルギーはアレルギーへの耐性が低いほど症状が起こりやすいと言われ、アトピー性皮膚炎を発症している人の多くはダニアレルギー体質をもっているとされています。

ハウスダスト対策

ハウスダスト対策として有効なのは、こまめな掃除です。
掃除機で吸引するのは簡単ですが、ダニをすべて除去するのはむずかしいかもしれません。
しかし、アレルゲンとなるダニの死骸や糞をほかのホコリとともに除去することはできるので、アレルギー対策としては効果的だと言えるでしょう。

また、掃除機をかけることで食べこぼしや垢、フケといったダニの餌を除去することが可能なので、繁殖を予防することができます。
ダニは夜行性で暗い場所が好きなので、1時間ほど部屋の照明を落としておくと表面に出やすくなります。
そのあとに掃除機をたんねんにかければ、ダニを一掃しやすくなるでしょう。

カーペットを掃除する場合は、ダニや糞は奥のほうに入り込んでいるので、毛の流れに沿って掃除機を短時間かけるだけではすべてを除去するのは困難です。
カーペットの毛の流れに逆らうように掃除機をたんねんにかけるのがコツです。
フローリングを掃除する際にはいきなり掃除機をかけるとダニの死骸や糞などが含まれるハウスダストが舞上がってしまいます。

あらかじめ拭き掃除をしておけば飛散を防げるので、拭き掃除のあとに掃除機をかけるようにしましょう。
カーテンにもハウスダストは溜まりやすく、ダニも多く生息しています。
1番の対策はこまめに洗うことですが、それがむずかしい場合は掃除機のノズルをブラシにかえてカーテンの表面を掃除するといいでしょう。

ダニはもちろん、餌となるフケやホコリも除去できるので、効率よく対策できます。
カーテンレールもホコリが溜まりやすい場所なので、忘れずに掃除するようにしましょう。

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