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サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑の原因

母斑細胞母斑、すなわちほくろを中心に丸くて白い白斑が生じることを「サットン母斑」あるいは「サットン後天性遠心性白斑」などと言います。
発症年齢は幅広く、子供から成人まで発症する可能性があります。
また、症状があらわれる範囲も広く、顔から首、体幹などにあらわれます。
サットン母斑は、ほくろを形づくる母斑細胞やメラニン色素に対して、体が備える自己免疫が反応することで起こると考えられています。
自己免疫反応によって、ほくろ周辺の皮膚にあるメラニンも異物と判断され、攻撃対象となってしまいます。
そして色素細胞、つまりメラニンをつくる働きをもつメラノサイトが消失、あるいは変性を起こして白斑が生じてしまうのです。
症状が進行して白斑の範囲が広くなると、ほくろは小さくなっていきます。
さらに白斑が大きくなると、ほくろは完全に消滅してしまいます。
また、白斑が悪性黒色腫や老人性疣贅、血管腫、線維腫、青色母斑などの近くに生じることがあり、これをサットン現象と呼びます。
このサットン現象はあまり確認されることがなく、まれに起こる現象だと言われています。

サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑の症状

サットン母斑の特徴は、ほくろを中心にして白斑ができるという点です。
小さなほくろの周辺の皮膚に、円形の白斑が確認できる場合は、サットン母斑の疑いがあると言えるでしょう。
白斑が生じる場所は顔や首、胴体など広範囲におよび、症状は外に向かって拡大していくと言われています。
尋常性白斑を合併することも少なからずあり、体のどこかの皮膚の色が突如抜けてしまい、白く変化してしまうことがあります。
サットン母斑の中心部にあるほくろは、一見ほかのほくろと同じように見えます。
しかし、炎症をともない、白く変化した箇所はメラノサイトが減少、あるいは消失している状態にあります。
サットン母斑は自然に改善されることもありますが、場合によっては悪性化することもあるので、経過観察は欠かせないと言えます。

サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑の検査

サットン母斑かどうかの診断は、皮膚科あるいは皮膚泌尿器科で受けるのが一般的です。
皮膚の一部を採取して行う皮膚検査で、ほくろ周辺の皮膚のメラノサイトが変性もしくは消失している場合はサットン母斑を発症している可能性が高いと判断されます。
また、サットン母斑を発症すると、患部周辺にはマクロファージとリンパ球の浸潤といった現象が確認できます。
検査を行ってサットン母斑を発症していることがはっきりしたら、症状を改善するための治療が開始されることになります。

サットン後天性遠心性白斑・サットン母斑の治療

サットン母斑の治療では、尋常性白斑と同じようにステロイドの外用を中心とした方法が用いられます。
しかし、中心部にある母斑を取り除くという方法がとられることもあります。
初期段階に限られますが、母斑を取り除くと白斑が自然になくなるということがあるため、ほかの治療よりも優先して行われることもあります。
また、特に支障がないというケースでは、あえて治療を行わずに経過観察のみ行うということもあります。
尋常性白斑と同様の治療としては、ステロイドの外用のほか、ビタミンD3軟こうの利用や紫外線照射療法(PUVA療法)といった方法が挙げられます。
外用薬は内服薬と比較して、副作用のリスクが少ないとともに、免疫機能をコントロールする働きもあるため、こういった症状の治療に適しています。
紫外線照射療法は、オクソラレンと呼ばれる薬を直前に体に塗る、もしくは2時間以内に内服してから行います。
そして波長紫外線を照射して、皮膚の色素細胞を活性化させます。
色素細胞が活性化すると色素がつくられやすくなるので、肌がもとの状態に戻ることが期待されます。
紫外線照射のあとは、石鹸などでしっかり洗浄して薬を落とします。
治療がうまくいけば、白斑のなかに点状の色素斑が生成され、少しずつ大きくなります。
島状の色素斑に変化したら、白斑のまわりの色素が増えてもとの肌になじみやすくなるでしょう。

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