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自己免疫性膵炎の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

自己免疫性膵炎の原因

自己免疫の仕組みになんらかの異常が生じることで、膵臓に障害が起こる疾患を自己免疫性膵炎と言います。
体のなかに膵臓に攻撃を加える因子が生成されることで、膵臓は慢性的な炎症状態となります。
発症頻度の低い疾患のため、膵がんと見分けがつかず、昔は手術されることも多かったと言われています。
病態などの理解が進んだのは、ごく最近のことです。
高齢者が発症しやすい疾患で、もっとも多いのが60代です。
男女比では男性のほうが多く見られます。
腎臓や肺、後腹膜、唾液腺、胆管など、膵臓以外の場所にもいろいろな炎症性病変を起こすこともわかっています。
自己免疫性膵炎の原因は自己免疫の仕組みに異常が起こることと考えられていますが、くわしいことは明らかになっていません。
高齢男性に発症することが多いことを含め、わからない点も数多くあり、そのメカニズムが解明されるまでには時間を要するとされています。
なぜ自己免疫異常が原因と考えられるかについては、自己抗体が見られること、膵臓の組織に細胞性免疫応答が確認されること、ステロイド治療の効果が見られること、免疫グロブリンが高まることなどの理由が挙げられます。

自己免疫性膵炎の症状

自己免疫性膵炎を発症すると膵臓が炎症状態となって腫大するので、膵臓内を通る胆管がつぶれてしまって腸に胆汁が流れなくなります。
そのため、黄疸が初期症状としてあらわれるケースは比較的多いとされています。
腹痛があらわれることがありますが、その多くは軽度で済み、腹痛がまったく見られないということも少なくありません。
体重減少といった症状があらわれることがありますが、全体のおよそ30%と決して多くありません。
自己免疫性膵炎は糖尿病の発症あるいは悪化をきっかけとして、診断されることもあります。

自己免疫性膵炎の検査

CTや超音波検査で膵臓の広範囲、もしくは局所的な腫大が確認できた場合に自己免疫性膵炎が疑われます。
膵腫大と同様レベルの画像的特徴とされているのが、膵臓内を通る膵管狭細の変化です。
膵管の狭細変化を確かめるには、はじめに非侵襲的に膵管を描出可能な磁気共鳴膵胆管造影とともに、内視鏡的膵胆管造影を行う必要があります。
自己免疫性膵炎の診断で、画像検査と同じくらい重要視されているのが血液検査です。
γグロブリンが2g/dl以上、免疫グロブリンGが1800mg/dl以上、IgG4が135mg/dl以上、自己抗体陽性のどれかが確認されると自己免疫性膵炎の疑いが濃厚となります。
このうち、自己免疫性膵炎でもっとも顕著にあらわれるのがIgG4の高値で、ほとんどの場合で陽性となります。
免疫グロブリンGにはIgG1~IgG4の4段階が存在していますが、IgG4はアレルギー疾患や寄生虫疾患で高まることがわかっています。
消化器系では自己免疫性膵炎以外でこの数値が高まることは少ないため、決め手となりえるのです。
血液検査や画像検査を行っても診断が確定されないケースでは、膵の組織採取が検討されます。
さまざまな検査を実施して条件にあてはまる場合は、自己免疫性膵炎と診断されます。
ただし、なかには診断基準に該当しない症例もあり、ステロイド薬によって診断的治療が試されるケースもあります。

自己免疫性膵炎の治療

自己免疫性膵炎の治療には、ステロイドの投与が効果的だと言われています。
ステロイドは免疫を抑制する作用があるため、自己免疫性膵炎の改善につながるのです。
ステロイド薬の一種であるプレドニゾロンを30~40mg/1日で1ヶ月間投与しつづけると、膵の腫大や膵管の狭細の多くはよくなります。
改善が見られたら、少しずつ量を減らしていき、5mgを維持するのが一般的です。
ステロイドの投与を短期間でやめると、再発することが多いため、少量のステロイド投与を一定期間継続することが大切となります。
しかし、どの程度継続すべきかは意見が分かれている段階で、現時点では統一されていません。

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