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原田病の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 自己免疫疾患

原田病の原因

原田病は、ベーチェット病、サルコイドーシスとともに、日本国内では比較的発症しやすいぶどう膜炎のひとつです。
日本人だけでなく、アジア系人種全般での発症率は高いと言われています。
眼に限らず、色素細胞が存在する内耳や毛髪、脳などの組織にも症状が見られるという特徴をもちます。
原田病は色素細胞に対する免疫反応によって発生すると考えられています。
一般的な免疫反応はウイルスや細菌など、体に悪影響を及ぼす異物を排除するために起こります。
ですが、多くの免疫疾患では自分の体に含まれる害のない物質に対しても免疫反応を起こしてしまいます。
原田病の場合はメラニン色素が攻撃対象となるため、メラニン色素が多く含まれる組織全般に影響がおよぶのです。
しかし、なぜ色素細胞に対して免疫反応が生じるのかということは現時点では解明にいたっていません。
遺伝的素因との関連が指摘されており、白血球の血液型である組織適合抗原のうち、特定の型との関連性が高いとも言われています。
また、以前は虹彩炎の強い症状が見られる「フォークト・小柳病」とは別の病気と考えられてきましたが、どちらの病気も発症後に眼底や全身の色素が薄まることから、現在では同一の病気ととらえられています。

原田病の症状

原田病の主な症状は眼に関するものですが、その前に前駆症状と呼ばれるなんらかの症状が確認されることも少なくありません。
前駆症状としては、全身の倦怠感、頭皮のピリピリ感、微熱、めまい、頭痛などが挙げられます。
風邪をひいたときの症状に近いため、風邪と誤解されやすいので注意が必要です。
眼の症状としては、歪視やかすみ目、両目の充血、眼の奥の痛み、まぶしい、ものが見えにくいといったものが挙げられます。
視力低下もあり、眼科で検査を受けると両眼の網膜剥離が確認されることがあります。
発症してからは視力がみるみるうちに低下していくため、不安に感じる人も少なくありません。
左右どちらかの眼のほうが早く発症して症状の進行が早いといったように、左右差が顕著に見られる場合もあります。
片側の眼だけに症状があらわれ、もう片方の眼は網膜剥離の程度が軽く、視力低下もほとんどないということもあるのです。
耳に症状があらわれることがあり、めまいや耳鳴り、感音性難聴などの症状が見られます。
どの程度難聴になるかは人によって異なり、自覚症状がないという人も珍しくありません。
しかし、人によってはほとんどなにも聞き取れず、日常生活に大きな支障をきたす場合もあります。
治療などによって原田病による症状がおさまっても、ふたたびなんらかの症状が再発することがあります。
また、軽度の炎症がつづくこともあり、それによって起こる症状もあります。
ぶどう膜炎の再発、もしくは遷延化がその代表と言えますが、発症初期と異なり虹彩の軽度な炎症で済むことがほとんどです。
そのため、網膜剥離が起こることはあまりありません。
具体的な症状も軽度の充血や飛蚊症などで済み、視力も大幅に低下することはないでしょう。
しかし、症状が軽度であっても幾度も再発もしくは遷延化が継続することで、長い年月をかけて視力は下降線をたどっていきます。
眼底は少しずつ脈絡膜色素がこわれて、夕焼け状眼底という赤い眼底に変化していきます。

原田病の検査

通常、原田病の診断では、いくつかの検査が行われます。
そのひとつが蛍光眼底造影検査です。
蛍光眼底造影検査は、腕から造影剤を入れ込んで眼底写真を連続撮影するというもので、時間の経つにつれて造影剤がどのような経過をたどって眼底の血管に到達するかを確かめます。
どうやって組織へ浸潤していくかを確かめることができるため、原田病の検査には欠かせません。
検査ではフルオレセイン、インドシアニングリーンなどの色素が用いられます。
光干渉断層計と呼ばれる検査が行われることもあります。
この検査では眼底の断層がどうなっているかを確認し、原田病かどうかを診断します。
通常の眼底検査では確認できないほどのわずかな網膜剥離を検出可能なため、治療効果の判定にもつかわれています。
原田病初期に起こる髄膜炎の診断には、髄液検査が実施されます。
聴力の変化を確認するために、聴覚検査が行われることもあります。
血液検査や尿検査は、原田病に似た病気との鑑別のために行われます。
Bモード超音波検査では、原田病の初期に確認される脈絡膜の肥厚をはかります。

原田病の治療

原田病がまだ進行する前であれば、治療をしなくても一時的には症状はおさまります。
しかし、そのままにしておくと再発を繰り返して遷延化して少しずつ視力は低下してきます。
そのため、初期治療では誤った免疫反応をなくし再発や遷延を防ぐことが第一となります。
再発や遷延を防ぐためには、早い段階で的確な治療をはじめることがなによりも大切なので、症状を自覚したらすみやかに医師に相談するようにしましょう。
しかし、現状では再発や遷延を完全に防ぐことはむずかしく、さまざまな治療法を試しても一定割合の患者に再発や遷延が見られると言われています。
また、原田病の症状は眼を中心に見られますが、人によっては全身に症状があらわれることがあります。
そのため眼だけでなく、全身治療を行わなければいけないということも知っておく必要があります。
現在行われている原田病の初期治療は、免疫抑制作用・抗炎症作用などの効果が期待できるステロイドの全身投与です。
医療機関によって多少異なりますが、ステロイド大量療法あるいはステロイドパルス療法が行われることが多いでしょう。
どちらも点滴からスタートして、途中から内服にかえます。
ステロイドは副作用のリスクが高いため、なにかあったときのために通常は入院治療が行われます。
副作用があらわれるかどうかは人によって異なり、多くの副作用に苦痛を強いられる人もいれば、これといった副作用が見られないという人もいます。
また、ステロイドによる治療はいきなり中止することができません。
そのため、時間をかけて投与量を調整しながら、炎症の再燃が見られない場合も半年ほどは治療を行うことになります。

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